Lantern Floor Lamp

20世紀初頭の30年間に着目しました。その時代は近代化に関する考え方が目覚ましい進展を遂げた時期でした。ウィーン、ドイツ・ワイマール、アールデコ、バウハウスなど、普遍的で重要な考え方を提唱しており、なかでもヨーゼフ・ホフマン、ウィーン工房、アドルフ・ルース、ジャン・デュナン、エミール＝ジャック・ルールマン、ピエール・シャロー、アイーリーン・グレイの作品に焦点を当て考察しています。その審美眼は多岐に渡りますが、共通しているのは卓越した職人の技術、新しいアイデアに対する熱心な探求心、そして社会と技術の進歩を疑わない強い信念です。ほぼ100年経った今、改めてこの発展的な考え方は、現代での必要性を感じます。

APPARATUSは、照明や家具、オブジェクトを創造するクロスディシプリナリーなデザインスタジオです。彼らの作品は、アートとデザインの境界を越え、素材や形状の探求を通じて環境との関係を深めることに重点を置いています。2012年にGabriel Hendifar（ガブリエル・ヘンディファー）とJeremy Anderson（ジェレミー・アンダーソン）によって設立され、現在はヘンディファーがアーティスティック・ディレクター兼CEOとしてスタジオを率いており、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンにギャラリーを展開して、スタジオ独自のデザイン哲学を発信しています。

「私はスタジオの仕事において、「物」が人の体験に寄り添い、生活を豊かにする存在だと信じています。誘惑と官能性をテーマに、触れたくなるような感情的な作品を創り出すことを目指しています。各作品がその創造・製作過程で多くの思考と手を渡ることで、エネルギーと魂が宿ると感じています。また、その作品が世に出ることで新たな環境や新しい生活に適応しながら進化していくことに喜びを感じます。」
– ガブリエル・ヘンディファー

APPARATUSのコレクションは、それぞれ歴史的・文化的なムードにインスパイアされた独自の世界を表現しています。作品はすべてニューヨークの専用工場で手作業で製作されており、厳選された多様な素材を使用しています。手仕事と機械作業を絶妙に組み合わせることで、完璧さと人間味ある美しい不規則さを同時に追求しています。